※この記事はXに投稿した記事と同じです。

他の人に縄を教えたり、縛っているところを見たりしていると、沢山の疑問が生まれてきます。
最近だと、見た目や触った時のテンションには問題がなさそうなのに、吊ると問題が出たり、何かしっくりこなかったり。
私がやるとうまくいくのに、習っている人たちがやるとうまくいかなかったり。
ずーっとそのことについて考えていたんですが、一つの答えに辿り着きました。
これは、縛りの形をマスターするだけでは、根本的には解決できないのではないだろうか。
薄々感じてはいましたが、やはりここに重要な要素があるよな、と。
そもそも、縛るという行為に至るまでのやり取り。 縛っている最中。 そして、縛りを終えて、縄を解き終わるまで。
もちろん、縛りの形を技術的にマスターすることも大事です。 ただ、お互いが何を感じるかという部分には、この一連の過程が大きく関わっているのではないかと、最近感じています。
受け手が安心して身を委ねられる土台を作り、最大限リラックスしてもらう。 そこから、相手の反応を見ながら、極限とも思える緊張感まで持っていく。
縛り手は少しの余裕を残しつつ、縄や身体のコントロールを通して、二人にとっての究極の状態を作っていく。
解き終わる頃には、お互い「今、IQ3ですね」ってなるくらい、言葉を使わずに濃密なコミュニケーションをする。
ここまで出来ると、初めて縄に魂が宿るというか。 お互いに、形だけでは得られない何かを感じ取れるんじゃないのかな、なんて思っています。
ちなみに、私もまだまだ、ここまでは出来ないことの方が多いです。
縄を習い始めて、形もそこそこわかってきた。 適切な位置に縄を掛けて、テンションも調整できる。 だけど、何かうまくいかない。
そんな方は、まず受け手に、
「あなたに縛られたい」 「あなたなら、身を委ねても大丈夫だ」
そう思ってもらうための部分を、意識してみてもいいのかもしれません。
縛る前のコミュニケーションや雰囲気作り。 自分の表情や構え、どっしりとした落ち着き。
そのあたりから意識して、自分のスイッチを入れてみる。 そこから受け手の気持ちも動き出して、良い結果に繋がることがあると思います。
受け手の心を動かしたいなら、まずは自分から。
もちろん、気持ちだけで技術的な問題が解決するわけではありません。 ただ、縄を使った非言語コミュニケーションを考える上で、これも縛りが上達する一つの要素になると思っています。
「そんなことが出来なくても、形を覚えれば縛れるし、拘束できるし、責められる。それで目的は達成できる!」
そう思う方もいるかもしれません。
それでも、受け手が安心して身を委ねられる縛り手であることは、どんな目的であっても大切なのではないでしょうか。
だから私は、縄は「覚えたら終わり」ではないと思っています。
形を覚えて、縛れるようになってからも、相手と向き合う中で疑問が生まれる。その疑問について考えて、試して、また学ぶ。
縄を覚えるというより、縄を通して学び続けること。
私自身も、その積み重ねを大切にしていきたいと思っています。
写真のイベントはノンケさんのSM Bar ecoleさんでの縛幻座より。
次回11/28にはLGBTQをテーマにした演目が行われ私も出演しますのでよかったら見に来てください!
